2010年12月27日月曜日

光ポータブルの携帯WiFiルーター

スマートフォンは回線接続なしで利用すると用途が限られてしまいます。そして、少しでも回線を利用すると、直ぐにパケットの上限に達し、スライド式の定額上限まであっという間に達してしまいます。その結果、常時接続で使うには携帯キャリアに月額6000円から8000円を支払う必要があります。そこで、最低価格で常時接続が可能な環境を整えることを考えます。

Mobilepoint等(WiFi接続bのみ)
本当に通信費を安くしたいなら、常時接続ではありませんが、WiFiだけで利用するというのが一つの解決策です。WiFiスポットを探す手間は必要ですが、複数のWiFi契約をしても月に1000円以下で収まります。しかし、問題は利用したいときにネットに繋がらない、あるいは情報の取得ができないということです。この不便をなくすことが目的です。これは、スマートフォンでは致命的な不便さになります。パケット通信部分をできる限り利用しないで、いかに便利にスマートフォンを利用するかと言うのが最大の課題です。

WiMAXとb-mobile SIM
そこで、出てくるのがWiMAXの年間パスポートや、b-mobileのSIMです。さらに、3G回線を利用した携帯型WiFiルーターを持ち歩くことも一つの解決策になりそうです。

WiMAXは高速ですが、都市部以外での利用には限界があります。b-mobileはDocomoの回線ですので田舎に行っても使えますがスピードに限界があります。それぞれのメリットがありますので、行動範囲や目的によってどちらが良いかは異なるかと思います。

WiMAXは、年間パスポートの契約ならば、月に3880円になります。2年の縛りがあっても良いならば申し込み方法によってはさらに低価格化も狙えるようです。一方、速度を300kbpsに抑えたb-mobileを利用すれば、月に2200円程度まで下がります。この価格は半年または年間のプリペイドになりますが、かなり低価格であることは確かです。私の場合、都市部以外でも利用する必要がありますので、速度は犠牲になりますがWiMAXよりもb-mobileとなります。

実際に300kbpsのスピード制限があるb-mobile回線を利用して、Xperiaでは、実際にGoogleナビなども利用可能ですし、Androidアプリのダウンロードや更新、さらには16Mbyteのファイルダウンロードもそれほどの待ち時間なしで行えていますので、私の用途では充分に実用的なスピードです。

NTTの「光ポータブル」でSIMロックフリーの携帯無線ルーターを借りる
その条件で低価格でベストな方法として考えられるのは、NTTの「光ポータブル」を契約してSIMロックフリーの携帯無線ルーター"BUFFALO ポータブルWiFiルーター Portable Wi-Fi DWR-PG"を借りることです。コストは月にたったの315円です。ただしNTTのBフレッツあるいはフレッツ光を使用していることが借りられる条件です。

これに6ヶ月単位で月に2200円程度でb-mobileのSIMを購入すれば常時接続が可能になります。この携帯ルーターにb-mobileのSIMを挿し、通常はb-mobileで運用、WiFiスポットが使えるところでは、Mobile PointのWiFi接続等との自動切換えでネットを利用する方法でしょう。

この製品はバッファローのOEM製品で、実売価格は25000円ですから買うより借りたほうが良いですね。バッテリーで連続6時間利用可能です。新幹線や駅等のNTTのMobile PointでWiFi接続が使えるところでは、Mobile Pointでの高速無線LANを利用し、それ以外ではb-mobileのSIMを挿しておいて300bpsの回線での接続を利用するように設定できます。小型のルーターを持ち歩くことになりますが、Mobile Pointの215円を加えても月間2750円で、常時接続が可能になります。加えてPCからも常時接続を利用できるメリットがあります。

ソフトバンクも割引を考慮すると安いが
上記の方法と比較対象になるのが、ソフトバンクを上限まで利用するのとどちらが便利かです。ソフトバンクも色々な割引があり、それらの割引を考慮すると上記とあまり変わらないコストになります。ただ、ソフトバンクも田舎に行くと繋がらなくなる場合があります。ソフトバンクの回線が不十分な地域で利用するなら確実にb-mobileとNTT光ポータブルとの組み合わせがベストでしょう。

私の条件ではb-mobileの契約と光ポータブルとMobile pointを合わせて使う
私の場合田舎でも使えることが必須でしたので、b-mobileの契約と光ポータブルとMobile pointを合わせて使うのがベストな選択でした。光ポータブルとMobile pointはいつでも解約できる何も縛りがない契約ですので気が楽です。

日本通信 bモバイルSIM U300 1年(375日)使い放題パッケージ BM-U300-12MS

日本通信 bモバイルSIM U300 6ヶ月(185日)使い放題パッケージ BM-U300-6MS

本格的に使うならWiFiスポットで利用、b-mobile SIMによる常時接続はいつでもどこでも使えるネットとして、メールのチェック、地図を見る、ナビ、情報検索、Web閲覧、ちょっとしたファイルのダウンロード等の日常の用途に使うと言う意味では必要十分です。私の用途ではb-mobileのSIM、2200円/月とモバイルルータの借り賃315円/月で充分でした。

Docomoも割引き、でもまだまだ手が届かない価格
ちなみに、同じルーターはDocomoからもSIMロック版が「ポータブルWi-Fi」として販売されており、2年間の縛りありですが、『定額データプラン』月間5985円まで値下げされており、この価格で高速常時接続が利用できます。今ならさらに割引で最初の1年間だけは4410円になるそうです。2年縛りで2年目からは約6000円ですのでデータ通信単体としてはまだまだ高いですね。

注意:Mobile PointはWiFiサービスですが接続プロトコルが特別であり、現状ではiPhoneやAndroidからは直接説即できず、光ポータブルのルーターを介して接続するしかありません。新幹線等で直接WiFiを利用するならYahoo BB mobilepointを契約してください。

iPhoneのホームボタンの設計思想

iPhoneについてはユーザーインターフェイスとしての個々の機能が優れているとい意味で見事なデザインとしか言いようがない。Androidと比較した場合のソフトではない部分で個々のパーツ、設計が優れているということです。それが、全体の使いやすさに影響を与えている。その一つとしてホームボタンの設計に今更ながらに驚かされている。

凹んだホームボタン。何の意味があって凹ませたのかと思っていたのだが、色々使ってみるとこの凹んだホームボタンが非常に優れた設計であることに改めて気づかされます。

Apple  iPhone  4  16GB


Xperiaをポケットに入れておいて意図しない操作が行われているのです。電話がかかっていたりソフトの設定画面が開いていたり、開いたこともないアプリが起動していたり。どういう理由でそのようなことが起こっているのかわかりませんが、以外に高い頻度で起こっています。私がスリープになっていない状態で、捜査後直ぐにポケットに入れてしまっているのかも知れません。あるいは、画面スリープ(ロック)を停止しているアプリを使ったまま、ポケットに入れてしまっているのかも知れません。ホームボタンとスライドロックの解除がポケットの中で起こると言うことはあまり考えにくいので。

Androidには少なくともホーム、戻る、メニューの3つのボタンがあります。そのボタンのどれかが間単に押されてしまうのです。戻るボタンは一番影響が少ないかもしれませんが、ホームとメニューボタンは押されると何が起こるか予想できません。これらに割り当てられた凸型のボタンはいとも簡単に押されてしまうのです。なぜかこれが安心できるほど堅牢ではないようです。

そして、この戻る操作やアプリケーション内のメニュー操作に、下部のボタン類が用いられることです片手だけでできないとは言いませんが、片手だけではかなり操作しにくいのです。なぜ、戻るという操作や、メニューの選択に下部のキイが割り当てられているかということ、そのキイが各社各様で、必ずしも操作しやすくなかったり、勝手にキイが押されてしまうという欠点はどうしょうもないのです。

iPhoneの場合、たった一つのホームボタンがあるだけです。位置としては操作がしにくい位置ですが、iPhoneにおいてはオンオフやアプリの切り替えなど、ホームボタンの役割は限定的です。通常の操作には全てタッチスクリーンが用いられます。そして、この凹んだ形が非常に使いやすいのです。また、大きさも適当で指がびったりとフィットするだけでなく、感触だけで位置を探すことにも苦労しません。

iPhoneの凹んだホームボタン一つの設計思想に改めて敬意を表する次第です。


2010年12月26日日曜日

iPhoneとAndroidでテレビ電話

テレビ電話を使おうと思ったのですがSkypeはiPhoneとAndroid版のSkypeはテレビ電話に対応していないようです。そこで、iPhoneとAndroid版の電話でテレビ電話に対応しているものを探してみました。

使えそうなものとしてTnagoやFringがiPhoneとAndroid版のアプリを提供しておりました。そこで、以前Android版Skypeが使えるようになる前に無料の音声電話として利用したことのあるFringを利用してみました。これが結構使えます。

FringはSkypeとほぼ同じ機能を持っています。無料のIP電話機能のほかに、チャットやメッセージ送信、さらに有料ですが一般電話への通話機能があります。さらにテレビ電話機能もあります。Skypeにあって、Fringにない機能としては、一般電話番号が提供されるサービスだけかもしれません。

Fring


インストールと設定
iPhoneとAndroidのどちらもインストールして実行すると新規の場合にはID登録を要求されます。IDとパスワードの登録、その後にニックネーム、電話番号、メールアドレスが要求されます。実際にはニックネーム、電話番号、メールアドレスは入れなくても問題なく使えます。ただし、IDに関しては、最初の文字だけはアルファベットでなければなりません。

注意すべき設定項目
これだけで無料IP電話と同時に、チャット、テレビ電話機能が使えます。気をつけなくてはならないのが、Address Bookの機能で、Show Phone Contacts(友達リストに電話帳のデータを表示する)とFind Phone Contacts(電話帳のコンタクトリストを既存のFringのユーザーリストと照合する)という機能です。デフォルトでチェックが入っていますが、二つ目のFind Phone Contactsは、自分の電話帳データがFringの登録データと照合するということですので、電話帳データをFringがアップロードしてFringユーザーの電話帳と照合することを意味します。少なくともこのチェックは外したほうが良いと思います。

お友達リストの登録
次にすることは、電話相手を登録することです。Add Friendsで検索画面が出ますので、User-IDを入力してAddボタンを押して目的の相手を友達リストに登録します。

IDが正しく、相手のFringが立ち上がっていればお友達リストに表示されます。あとは、そのお友達を選択して、電話、テレビ電話、チャットの3つの選択肢からやるべきことを選択するだけです。

重要事項(やって置くべき設定)

Android場合メニューの「その他/Settings」で以下の3つの作業をすることを推奨します。iPhoneでは設定のFringのメニューから設定しますが、デフォルトで以下の設定になっているようです。iPhoneでもプッシュ通信を受けられるように設定ができますので、アプリを立ち上げていなくてもお知らせが出るのも便利です。
  • Phone Contractsのチェックを外す:電話帳データがお友達リストに表示されます。沢山の連絡先が表示されるため面倒です。FringOutを電話として使うなら便利ですが、インターネット電話としてのみ使うなら必要なFring IDのみが表示されたほうが便利です。
  • Offline Buddiesにチェックを入れる:これは、お友達がFringを立ち上げていなくてもお友達リストに表示させる機能です。iPhoneでは特にアプリがバックグラウンドで動いてくれませんので相手がオンラインで泣ければ表示されないと非常に不便です。
  • Enable video Callsをチェックする:テレビ電話をするには必須です。

テレビ電話の結果
WiFi環境でテレビ電話で通話した限りは、音声は通話に十分な品質でした。残念な点は、iPhoneの映像はXperiaの画面一杯に表示されましたが、Xperia側のビデオ映像はiPhoneに表示されませんでした。Xperia側にはメインカメラの映像が左下に小さく表示されてはいるのですが、iPhone側には送られていないようです。送りたい情報は自分の顔だけではないので、フロントカメラでなくても映像が送られるようになると良いのですが・・・。

残念ながら、フロントカメラのないXperiaだったために、iPhoneとXperiaで双方向のテレビ電話は実現していませんが、片方だけでも映像が表示されての通話は可能になりました。WiFiあるいは3Gの環境があれば、無料でテレビ電話ができます。映像については、早い動きにはついてきませんが、一応顔を見せて話すという目的には十分使えます。

顔を見ながら話すならヘッドセットが必要
ただし、テレビ電話を使うなら、マイクから離れて通話する環境は必要です。付属のマイクつきヘッドフォンあるいは、BlueToothヘッドセット等を利用するべきです。そうしないと、相手には耳の映像だけが送られるということになります。

異なった機種の携帯でテレビ電話ができるようになったことを素直に喜ぶべきでしょう。

2010年12月22日水曜日

通話用端末としてのXperiaの課題

携帯電話として通話用にもXperiaを使い始めて数週間が経ちましたが、電話として使うにはまだまだ課題がありそうというのが現在の評価です。今は通常の携帯を通話用に利用することも考慮しており、また2台形持ちに戻る可能性もあります。

音声が悪い

  • 音がこもりエコーがあるような状況になることがあり困っています。また時にはノイズが乗ることもあります。そんな場合には通話相手が自分の電波状態が悪いものと勘違いし、「かけ直します」と言われることが多い。電波の強いところからかけ直しても直らなければこちらの環境が悪い分かってしまいます。「電話を換えたんですか?」と変な皮肉を言われたりしますが、どちらにしても通話相手には失礼になります。

スライドロックの直下に電話を切るボタンがある

  • Xperiaはスライドロックを解除しないと電話に出られません。ところがスライドロックと重なってに電話を切るボタンがあるため、電話を受けるための解除操作と同時に電話を切ってしまったということが何度も発生しています。さらに悪いのは、解除した後でスライドロックのアニメーションが左端に戻るため、解除されなかったと思い、再度ロック解除しようとしてタッチした瞬間、電話を切るボタンに切り替わるのです。そのタッチで電話を切ってしまったことが何度もあり、悔しい思いをしながら電話が切れるのを恨めしく眺めました。急いでかけ直しますが、これも相手に失礼なことです。

音量ボタン

  • ポケットの中でも音量ボタンが簡単に押されてしまうことで、着信音の音量がゼロになり、着信に気づかないことがあります。これについては過去にも書きましたが、重要な電話を逃すことになります。

以上の三点が通話用にXperiaを利用する上での主な課題です。かなり重要な問題ばかりで、ある意味落第生のような評価になりました。通話用としても快適にXperiaが使えるためにも、今後の課題として対応されることを望みたいと思います。音量ボタンの軽さ以外はソフト上の修正でも対策はできるでしょうし、音量ボタンもソフトでロックをかける等の対策はあるでしょうから、是非とも早急な対策を望みたいところです。
Published with Blogger-droid v1.6.5

2010年12月16日木曜日

Android2.3の文字選択機能



Androidを利用していていまひとつ歯がゆい部分は文字選択でしょう。

文字入力は良いのですが、挿入や置換などの編集作業が入った瞬間、とても困るのです。なかなか思い通りの位置にカーソルが持っていけません。コピー、削除や置換の範囲選択が重いどおりにできない。皆さんも同じ経験をしていると思います。短い文書しか入力しないといっても、書き始めると結構書き込んでしまうものです。現状ではとても不便です。

このユーザーインターフェイスはiPhoneと比べ大きく劣るところです。iPhoneでは文字列をタップするとカーソルのガイドが現れ、カーソル位置が明確に表示されます。何の問題もなく思い通りの位置にカーソルを持っていくことができ、範囲選択も実に簡単にできます。

先日発表されましたが、Andorid2.3ではiPhoneと同様な文字選択、カーソル機能が追加されるようです。Android2.2でもこの機能をapkファイルをダウンロードして追加することができるようですが、それ以下のOSでは使えないようです。現在2.1のXperiaはちょっと悲しいですね。Android 2.2へのOSのアップデートをしばらく待たなくてはいけません。
写真はAndroid developpersから

どこかで、カーソル機能のプラグインのようなものを出してくれないでしょうか。

2010年12月15日水曜日

Xperiaの保護カバー

Xperiaのカバーを2種類使っています。もちろん、ボリュームボタンが押されないようにする目的もあります。一つは、スマートな裏面のみのラバーコーティングシェルジャケット、もう一つは皮のカバーです。

保護機能と操作性
どちらのケースも取り付け方法が工夫されており液晶画面のタッチには影響しません。その反面、落としたときには、カバーがはずれる可能性があるため、落下保護の目的では厳しさはあります。落下保護までを考えると、シリコンカバーや皮のジャケットタイプになりますが、タッチパネル面の周りに1mm前後の段差ができ、タッチパネル周辺の操作に支障がでるという欠点があります。見えれば良いと言うのではなく、ほんの僅かな段差もタッチパネルの操作には邪魔になるのです。その意味ではタッチパネルの周辺5mmは操作上貴重な余白なのです。この2種類はそのような問題はありません。

走りながら胸ポケットから道路に落下
ラバーコーティングシェルジャケットを装着したXperiaをポケットに入れ、走りながらの落下を経験しています。落下と同時に道路のアスファルト面に上角をぶつけ、見事にシェルジャケットは外れ、裏蓋も外れて飛び、その上電池までも外れてしまいました。しかし、Xperia自体は頑丈で、落下した角に少し傷がつきましたが、タッチパネル面には全く影響がありませんでした。そのまま組上げて使うのに問題はありませんでした。もちろん、タッチパネルの保護シートは付けていました。ただ、雨だったりした場合には裏蓋が取れたのは厳しい事かも知れません。いずれにしても落下が気になる方はネックストラップ等で落ちない対策をするべきでしょう。

以上の経験から、Xperiaの液晶部分は設計上うまく保護されており、落下等に対しては相応の強度があると判断しています。その意味で、タッチパネルの操作性を犠牲にしてまで、落下保護のために表面に段差を作るようなカバーを取り付ける必要はないと判断しています。

質感と装着感
革製品は質感が良く高級感がでます。また、落下の経験からも落としたときにも安心感があるのは皮のほうです。一方、ラバーコーティングシェルジャケットは比較的厚さが気にならず、ゴムのコーティングが持ったときの安心感を与えます。

薄いのが好きなため、Xperiaが厚みを帯びるのは若干気になりますが、音量ボタン保護の対策として状況に応じて2つを交換しながら利用することにしました。



スマートフォン拡大と魅力的な世界市場

拡大する携帯市場と伸び率の大きいスマートフォン
iPhoneやAndroidは世界規模の非常に大きなプラットフォームです。世界中で幅広く使われるソフトの開発が最も大きなリターンを得る機会を提供することになります。日本の携帯市場の一部とかいうレベルではなく、市場規模が全く異なるのです。

世界の携帯市場
日本人が全員使っても、1億台ですが、世界の携帯契約数は2009年末で46億契約ということです。矢野経済研究所の調査によると、世界の携帯市場は毎年世界で10億台以上が販売されています。このデータと世界の契約数から考えると、携帯の20%相当が買換え等で購入されていることになります。携帯市場の10%がスマートフォン(iPhoneやAndroid)になったとしても、5億台に達する規模なのです。

競争激化とサービスの向上
売れるソフトを作れば、その5億台のスマートフォン市場にアクセスできることになります。魅力的な市場ですし投資が多い反面、競争も激しくなるでしょう。良いソフトができる筈です。大きな市場が魅力的であるため、企業は戦略的にも大胆な行動を取れります。通信キャリアのネットワークが使われるのか、Wifiがもっと浸透するのかは別として、SIMなしでの起動が当然になり、さらにSIMロックフリーまで行くのも時間の問題でしょう。スマートフォンの将来は携帯キャリアとも必ずしも結びつかないのです。

競争領域
スマートフォンの大きな競争領域は3つあります。そのどの分野でも魅力が一杯なのです。
  • 携帯端末(ハード)の競争
  • キャリアの競争
  • アプリケーションソフトの競争
端末市場も世界市場という魅力的なものです。キャリアにとってもデータ通信量の増大は大きなチャンスです。インターネット市場は、固定回線から無線通信が主流になるのは時間の問題です。キャリアにとっては、インターネット接続の主戦場を無線通信市場に変更しての”定額ネット接続サービス”が主な戦場になるでしょう。そして、その膨大な数の携帯端末上で動作するアプリケーション市場はさらに大きな市場となるでしょう。私がiPhoneとXperiaを購入してからアプリケーションソフトに使ったお金は半年で一万円程度です。これからもそれほど大きくは増えないでしょうが、良いソフトがあれば多くの人が購入します。ちなみに、この一年はPC用のソフトには一円も使っていません。

日本はどの領域で競争するのでしょう?
国内のキャリア間の競争はあります。アプリケーションソフトの提供もあります。アプリ市場は非常に美味しいのですが、実際にはプラットフォームを提供しているAppleとGoogleに押さえられています。ハードウェア市場はあるでしょうが、国内の市場しか考えられない感覚では世界市場で競争するためのコスト競争は不可能です。最初からグローバル競争に打って出る価格設定やコスト計算が必須で、AndroidではWindows PCが辿った道と同じ、薄利多売の覚悟が必要です。そうすると、可能性が大きいのはアプリケーション市場です。

スマートフォン創世記?
日本でも、AppleやGoogleのような企業が出ないとは思えません。チャレンジすれば魅力的な市場で大きく伸びるチャンスはあるのです。パソコンが出始めたときに可能性に飛びついたのは、現在のマイクロソフトやAppleの創業者です。スマートフォン市場は、まだまだ若く、私にはパソコン創世記から少し発展した程度の段階のように感じられます。